髙島屋東別館、来年1月に再オープン 高級ホテル「シタディーン」も進出

髙島屋東別館、来年1月に再オープン 高級ホテル「シタディーン」も進出

日本橋3丁目・堺筋東側の「髙島屋東別館」を所有する百貨店大手の髙島屋(本社・大阪市中央区)は、現在リノベーション工事中の同施設を2020年1月20日に再オープンする。新たに富裕層向け高級ホテル「シタディーンなんば大阪」が入居・開業するほか、既存の史料館もリニューアルする。


▲リノベーション後の完成予想図(同社発表資料より)

シタディーンは世界32カ国180を超える都市で宿泊施設を保有し、計13ブランドを展開するアスコット社(シンガポール)が運営するホテルで、日本では東京(2か所)と京都に次ぐ4施設目の展開。当施設では「The Department Hotel」をコンセプトに、昭和初期の百貨店建築の面影を残すアールデコ調の装飾を活かした施設となる。施設面積は約17,000㎡、客室数は313室。客室のほかにレストラン&カフェ、ジム、ミーティングルーム、キッズルーム、レジデンスラウンジなどを設ける。髙島屋大阪店とも連携し、百貨店への来店促進に向けた宿泊客専用サービスを提供するほか、隣接する史料館を通じて日本の生活文化に触れられる、今までにない宿泊体験、購買体験を提供するという。
また、再オープンに合わせ館内の「髙島屋史料館」も、開館50周年の節目に「未来に向けて成長し続けるための戦略拠点としての企業史料館」をコンセプトにリニューアル。多彩なテーマ設定のもと企画展を開催する企画展示室に加え、髙島屋の歴史と百貨店文化の魅力を気軽に楽しく体感できる所蔵品の展示や豊富なデジタルコンテンツを閲覧できるアーカイヴス展示室を設置するなど、日本の百貨店文化の魅力や同社の役割を社内外へ広く発信していく。施設面積は約1,500㎡(うち展示部分は約500㎡)、髙島屋が創業以来の企業活動の中で蓄積してきた美術品、百貨店資料、創業家文書など約5万点を収蔵する。
そのほか、2019年春に先行開設した東京の「高島屋グループ本社ビル」同様、同社グループ企業のオフィス機能や社員食堂などを集約したスペース(約2,100㎡)も設ける。


▲リノベーション後のフロア構成図(同社発表資料より)

なお、現時点の公式発表では堺筋に面した1階部分において、シタディーンが入居する部分以外は「計画中」としか記載されていないが、フロア構成図においては(一般客の入場も可能なエリアとして)史料館や髙島屋友の会の教室スペースと同様の色分けがされていることから、今後何らかの店舗が入居するものと思われる。

高島屋東別館は地上7階・地下2階建てで延床面積は約4万㎡。名古屋を本拠とする百貨店「松坂屋」の大阪店として1937年に建設され、当時は「東洋一の百貨店建築」とも称された。1966年の同店閉店(松坂屋大阪店はその後天満橋へ移転、2004年5月に閉店)後に髙島屋が物件を取得し、主に同社グループ企業のオフィスとして利用。一般の入場可能な施設としては1970年には「髙島屋史料館」を開設したほか、1階部分にも飲食店や家具専門店・結婚式場などの外部テナントを入居させていたが、2016年末にはそれらを全て退去させ、翌2017年よりリノベーション工事を開始していた。
今回の再オープンに際し、髙島屋は「世界的ホテルの誘致や日本の百貨店文化の発信拠点のリノベーションにより、国の有形文化財に登録された昭和初期の百貨店建築様式をもつ当建物の価値をより高め、なんば・日本橋エリアの新たなランドマークとして地域の発展に寄与してまいります」(プレスリリースより)としている。

住所:浪速区日本橋3-5-25

■関連リンク
髙島屋(本件に関するプレスリリースはこちら
シタディーンなんば大阪
髙島屋史料館

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